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幸せのカタチ
第7章 プレゼント

本当は雅紀に私から掃除機をプレゼントしたい気持ちだったのだ。
でも、私にはそんな高額な商品は買えなかった。
なので、私は雅紀にこう聞いたのだ。
「マサさん、掃除機を買ってくれてありがとう…マサさんの還暦祝いのプレゼントをしたいのだけれど何がいいかしら?」
「え?未来さんが俺に買ってくれるの?」
「ええ、もちろんよ…何がいい?」
すると、電話の向こうで考えている様だった。
そして、こう言ってくる。
「そうだね、赤い半袖のポロシャツが欲しいな…」
「え?ポロシャツだけでいいの?」
「うん、丁度ポロシャツが古くなって着られなくなってたからそれでいいよ…」
「分かったわ…ブランドとか好きなのある?」
「え?ブランドなんて必要ないよ…Amazonで安いの買ってくれたらそれでいいから…」
「Amazonでいいのー?」
「うん、構わないよ…未来さんからプレゼントされるものなら何だって構わないよ…」
雅紀は本当に喜んでくれている様だった。
そんな会話があり、私は翌日にAmazonで赤い半袖のポロシャツを購入したのだ。
私の無印良品の掃除機は7月に会いに来てくれる時に持ってきてくれるという事だった。
その時に、私は雅紀にポロシャツをプレゼントすることにしたのだ。
古い掃除機は雅紀が引き取ってくれるらしい。
会社で古い家電を解体してパーツを売っている人に渡すのだそうだ。
そんなやり取りがあり、私は7月に雅紀に会えるのを心待ちにしていた。
本当に毎日が愉しくて嬉しくて仕方がなかったのだ。

