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幸せのカタチ
第10章 子供たち

父親想いで、父親をみな慕っている。
本当に仲の良い親子だったのだ。
そんな、仲の良い親子の家庭に私は仲間入りさせてもらえるのだ。
ここ数年、私はずっとひとりぼっちだった。
でも、こうして新しく家族が増えるのだ。
嬉しかったのは言うまでもなかった。
雅紀にこう言う。
「私、家族が増えるのね…」
「そうだよ、後2匹を忘れているよ…」
「え?2匹?」
「そうだよ、団子と餅子だよ…」
私は猫たちのことを忘れていた。
それを聞くと私はちょっと笑ってしまう。
「そうね、団子ちゃんと餅子ちゃんも家族だわ…」
「そうだよ…」
「じゃ、一気に6人も家族増えるのね…」
「そうだよ…」
それを聞くと私たちは一緒に笑ったのだ。
雅紀は私の病の事も理解してくれている。
それは、とても嬉しい事だった。
雅紀に対する気持ちは好きだとか、嫌いだとかそんなものではなかった。
私は本当に心から雅紀を“尊敬”してやまなかったのだ。

