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幸せのカタチ
第8章 倫也のこと

雅紀は、今は亡き恋人であった倫也の事を話しても別段怒ったり不機嫌になったりすることはなかった。
私の過去も全て受け容れてくれているとこの時感じていたのだ。
セフレの様な友達の様な感じの大木は私の過去を否定し受け容れてはくれなかった。
そんな大木を好きだとは思えなくなっていた。
そもそも大木に対して恋愛感情など感じたことがあるのだろうか。
自分でも不思議に思ってしまう。
毎回、大木とは一方的にセックスを求められて来たように思うのだ。
もう大木との関係を終わらせたいと思う様になってきた。
私の過去もちゃんと受け入れてくれる雅紀を、益々好きになってゆく自分に気づいていたのだ。
そんな事を考えていた時だ。
新潟に住む香織と電話をしていた時にこう言われた。
「未来ちゃんさ、倫也さんにおにぎり作ってあげなよね…最後の最期に倫也さんは未来の作った梅おにぎりが食べたかったんだよ…」
これを聞いて、私は倫也がそんなにも私の作った梅おにぎりが食べたかったのか。
そう、思ってしまった。
だが、なかなかそれを作る事は出来なかった。
何故だか気持ちが重くて作る気にはなれなかったのだ。
しかし、突然、私はそれを作ろうと思い作る事にした。
炊飯器に1合のご飯を炊き、おにぎりを握ってゆく。
おにぎりなどここ数年作った事が無かった。
なので、握り方なども忘れていたが、徐々に思い出し倫也が好きだった“ふっくらとした”握り方でおにぎりを握ることができた。
私の過去も全て受け容れてくれているとこの時感じていたのだ。
セフレの様な友達の様な感じの大木は私の過去を否定し受け容れてはくれなかった。
そんな大木を好きだとは思えなくなっていた。
そもそも大木に対して恋愛感情など感じたことがあるのだろうか。
自分でも不思議に思ってしまう。
毎回、大木とは一方的にセックスを求められて来たように思うのだ。
もう大木との関係を終わらせたいと思う様になってきた。
私の過去もちゃんと受け入れてくれる雅紀を、益々好きになってゆく自分に気づいていたのだ。
そんな事を考えていた時だ。
新潟に住む香織と電話をしていた時にこう言われた。
「未来ちゃんさ、倫也さんにおにぎり作ってあげなよね…最後の最期に倫也さんは未来の作った梅おにぎりが食べたかったんだよ…」
これを聞いて、私は倫也がそんなにも私の作った梅おにぎりが食べたかったのか。
そう、思ってしまった。
だが、なかなかそれを作る事は出来なかった。
何故だか気持ちが重くて作る気にはなれなかったのだ。
しかし、突然、私はそれを作ろうと思い作る事にした。
炊飯器に1合のご飯を炊き、おにぎりを握ってゆく。
おにぎりなどここ数年作った事が無かった。
なので、握り方なども忘れていたが、徐々に思い出し倫也が好きだった“ふっくらとした”握り方でおにぎりを握ることができた。

