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幸せのカタチ
第8章 倫也のこと

「9月の連休も愉しみだなぁ…」
「でも、まだ5月の末よ…」
「愉しみは沢山あった方がいいじゃない?」
「そうね…」
私はこうして雅紀が私の喜ぶことをしてくれるのが本当に嬉しかったのだ。
雅紀はいつも私を笑わせてくれる。
そして、いつもこういうのだ。
「未来さんの笑顔はとても素敵だよ…俺はその笑顔が見たいんだよ…」
そう言ってくれるのだ。
雅紀は本当に優しくて温かな人だ。
それは、雅紀の子供に対しても同じだった。
私は雅紀に対して愛情とかと言うよりも“尊敬”と言う思いを持ち始めていた。
3人の子供達に最大限の愛情を与え、可愛い団子と餅子と言う猫にも同じように愛情を注いでいる。
子供たちは立派な大人になり、父親を慕っている。
可愛い猫たちも雅紀を愛してやまなかった。
私からしたら本当に雅紀は“尊敬”に値する人だったのだ。
その事を雅紀に話すとこう言うのだ。
「未来さんくらいだよ、そんな事言ってくれるのは?」
「そう?私、インスタ見ててそう感じたけど…」
「未来さんに子供達の事そういって貰えると本当に嬉しいよ…」
「だって、本当の事だもの…」
いつしか私たちはお互いをリスペクトし合う関係となっていた。

