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幸せのカタチ
第8章 倫也のこと

それを、雅紀は覚えていたのだ。
尚も雅紀はこう言う。
「横浜に動物園とかある?」
私は直ぐにそれを聞くと“横浜ズーラシア”を思い出した。
確か私の自宅から車で30分もあれば行けるだろう。
そこで私はこう言ったのだ。
「横浜ズーラシアが近くにあるわ…」
「ズーラシア?」
「そうよ、オカピがいるところよ…」
すると、雅紀はまたタブレットで検索し始めた。
「あー、ズーラシアあるね、未来さんの家から凄い近いね…」
「ええ、私も1度行った事があるけどオカピがとても可愛いのよ…」
そう言うと私は電話口で笑ってしまう。
オカピは本当に可愛かったのだ。
「じゃ、未来さん、今年の9月の連休に行こうよ…」
「ええ、いいわ…」
「おにぎりは未来さんが作ってね…俺はおかずを作っていくから…」
「ええ、私はおにぎり係ね…」
そう言うと二人で笑ってしまった。
雅紀は今年の夏以降の連休を数えていた。
その連休を使って私に会いに来ようと思っている様だった。
それを聞いて嬉しかったのは言うまでもなかった。

