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この歳で出会った一番の…
第1章 女神だ…ぼくはそう思った
道の駅での撮影の時、彼女は聞いてきた。

「どんなポーズを取ればいい??」

「自然に、立っているだけでいいよ。」

ぼくは答えた。
今日のテーマは、海辺にたたずむ女性、
スケベは封印だ。

彼女は戸惑いながら、ぼくを見つめる。
優しい視線
柔らかい口調

彼女は看護師さんだった。

近くの街の病院で勤めはじめてもうすぐ3年。
仕事は、夜勤があってつらい時もあると言った。

奨学金をもらいながら看護大学で学び、その奨学金の返済のために3年間は今の病院に勤めなければならない…
そう言っていた、頑張り屋さんだった。

ぼくは、「お礼奉公」の制度が、現代も残っていることに驚いた。看護大学と勤務している病院が同じ系列なのだ。病院の人手不足は、こういう若い娘の献身的な働きで補われている。

「今日は、撮影される予定だったから、ちょっとおしゃれしちゃった…
いつもは、こんなカッコウする余裕もないよ…」
そう言って笑った。

話しぶりから、しっかりした女性ということが伝わってきた。

人の命を預かるお仕事…
そういう言葉が自然にぼくの頭に浮かんだ。
ぼくは、尊敬の念で彼女を見ていた。
何よりも、雰囲気が柔らかく、それでいて、しっかりした女性を伺わせる。

仕草が美しい。

「普段は仕事で簡単にしている髪を、今日はセットしてきた…」

そう言って、彼女は恥ずかしそうに微笑んだ。
目元が美しい。
こんな看護婦さんだったら、病気もすぐに良くなっちゃうよな…
いや、ずっとそばにいたいから、入院が長引くのかな…

そんなことを、ぼくは思った。
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