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この歳で出会った一番の…
第1章 女神だ…ぼくはそう思った
道の駅周辺は、海沿いの観光地。
しかし、観光客はまばらだった。

昼間の熱気がウソのように涼しくなり、心地よい風がぼくたちを包んだ。
ちょうどオレンジ色の夕日が、彼女の姿を黄金色のスポットライトのように映し出す。

背景の水面の波が、柔らかく彼女を包む。

出会ったばかりの彼女を、カメラのファインダーごしに見ながら、
女神だ…
本当にぼくはそう思った。

自販機で飲み物を買って、ちょっと一息。
ぼくのクルマの後部座席で休憩する。

カメラ背面の液晶画面を見ながら、撮影した彼女の姿を二人で見てみる。
どの写真も、映画のワンシーンみたいな中に、彼女の姿が写っていた。

街の灯りがきらめき出す時刻になった。
ぼくは、意を決して彼女に切り出した。

この後…
静かな場所に行かない?

うふふ…

彼女は、同意も拒否もしなかった。

彼女の髪に触れた。
うつむき、動かない彼女。

いいよね?
ぼくはもう一度聞いた。
かすかに、うなずく彼女。

やった!

彼女のクルマを道の駅に残し、ぼくはクルマを走らせた。


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