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雨夜の灯(あまよのあかり)ー再会から始まる恋
第11章 「雨あがり、ぬくもりの余韻」

ふたりの吐息が交わる夜。
官能という言葉の奥にある、もっと静かでやわらかい何か。
それを確かめ合うように、環は澪の身体を丁寧に抱きしめた。
肌にふれるたび、澪の鼓動が高鳴る。
けれど、怖くはなかった。
あのときと違う。もう、ひとりじゃない。
脱がされたシャツが静かにソファに滑り落ちる。
環の手のひらが、澪の背中をなぞるたび、そこに新しい記憶が刻まれていく。
「……澪、好きだよ。あなたが、あなたであることが」
その言葉は、愛撫よりも熱く、澪の胸を満たした。
ふたりの身体がひとつになる瞬間――
環の声が、澪の名を震えるように呼ぶ。
澪は、その声に応えるように、環の頬に手を伸ばした。
やわらかく、確かなその体温に、また恋をした。
やがてふたりは絡めた手をほどかずに、そのまま毛布に包まれる。
寄り添ったまま、少しだけ汗ばんだ肌に冷たい夜風がふれて、くすぐったくて笑いあう。
笑う澪の顔は、もうあの日の影を纏っていない。
朝がくるまでのあいだ、ふたりは、ただふたりでいることを楽しんでいた。
官能という言葉の奥にある、もっと静かでやわらかい何か。
それを確かめ合うように、環は澪の身体を丁寧に抱きしめた。
肌にふれるたび、澪の鼓動が高鳴る。
けれど、怖くはなかった。
あのときと違う。もう、ひとりじゃない。
脱がされたシャツが静かにソファに滑り落ちる。
環の手のひらが、澪の背中をなぞるたび、そこに新しい記憶が刻まれていく。
「……澪、好きだよ。あなたが、あなたであることが」
その言葉は、愛撫よりも熱く、澪の胸を満たした。
ふたりの身体がひとつになる瞬間――
環の声が、澪の名を震えるように呼ぶ。
澪は、その声に応えるように、環の頬に手を伸ばした。
やわらかく、確かなその体温に、また恋をした。
やがてふたりは絡めた手をほどかずに、そのまま毛布に包まれる。
寄り添ったまま、少しだけ汗ばんだ肌に冷たい夜風がふれて、くすぐったくて笑いあう。
笑う澪の顔は、もうあの日の影を纏っていない。
朝がくるまでのあいだ、ふたりは、ただふたりでいることを楽しんでいた。

