パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第21章 先生の部屋

「一人で考えているとさ、どうしても自分を責めがちになってしまうんだ。本当は水嶋のお母さんが家を出た理由も、別の理由があるかもしれない。『産まなければ良かった』という言葉も別の意味があるのかもしれない。だとしても、子供に言うべきセリフじゃないけどな」

「……っ……」

「水嶋……。水嶋は家族とスキンシップしていて、身体だけが繋がっていたと思うか？」

「……身体だけではなかったと思います……。お父さんもお兄ちゃんも、いつも私のこと考えてくれた……」

「それを聞いて安心したよ。きっと水嶋は家族に愛されてると思うよ」

「でもお父さんはっ……」


　私は顔を上げて、先生の顔を見た。


「このメールだけど、この静江という女性は水嶋だけじゃなく、水嶋のお父さんも陥れようとしていると思う」

「えっ……」

「もしかしたら人の物を奪うことに快感を得るタイプなのかもしれない。このメールを送ることで、水嶋がどれだけ傷つくかわかってやってるし、お父さんの性格も把握してるなら、わざと二人がすれ違うようにしてる可能性もある」

「！」