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母なる果実
第5章 Page.4 果実の動揺 後篇

心と身体は必ずしも一致してくれない――そんなことを今、男は痛感している。
「お返しね…?」
そう言って、彼の欲望を懸命に扱く女の姿がそこにあった。先程萎んでいたはずのそれは、泡で塗れた彼女の手に包まれて洗われているうちに、敢えなく息を吹き返してしまっていたのだ。
「ちょ、ちょっとまっ…んぅっ…」
ただでさえ仕事の疲労が溜まっていた上に、女の柔肌に触れて一度熱くなってしまっていたからだろうか。恥ずかしさに反して腰は動いてしまい、なんとも情けない気持ちにもなってくる。
「あ…もうっ…でるっ、ぅううっ!」
それでも、その快感に抗うことは出来ず、刺激に敏感になってしまっていたそれは、あっという間に彼女の豊満な果実に向けて欲望を噴き出してしまった。
「きゃっ!」
あまりに唐突だった為、女は一瞬何が起こったかわからなかった。ふと視線を落とし、自らの胸の膨らみに白い雫が滴っていることにようやく気づく。
「もっとしてあげたかったのに…」
そう呟く彼女の顔はちょっぴりむくれていた。
「ごめん…とまら、なくて…」
男は情けなさも相まって、顔を真っ赤にさせながら、今にも泣き出しそうにうぅ…と俯いてしまう。
そんな顔を覗き込むように彼女は言う。
「気持ちよかった?」
それはとても優しい響きだった。
「うん…すごく」
「そっか、よかった」
全てを赦してくれるようなその微笑みは、心もそっと包み込んでくれる。
「いつも、ありがとう」
男は自然と言葉を溢していた。
「こちらこそ、ありがとうね」
二人は胸を温かくさせながら、静かに笑い合った。
「お返しね…?」
そう言って、彼の欲望を懸命に扱く女の姿がそこにあった。先程萎んでいたはずのそれは、泡で塗れた彼女の手に包まれて洗われているうちに、敢えなく息を吹き返してしまっていたのだ。
「ちょ、ちょっとまっ…んぅっ…」
ただでさえ仕事の疲労が溜まっていた上に、女の柔肌に触れて一度熱くなってしまっていたからだろうか。恥ずかしさに反して腰は動いてしまい、なんとも情けない気持ちにもなってくる。
「あ…もうっ…でるっ、ぅううっ!」
それでも、その快感に抗うことは出来ず、刺激に敏感になってしまっていたそれは、あっという間に彼女の豊満な果実に向けて欲望を噴き出してしまった。
「きゃっ!」
あまりに唐突だった為、女は一瞬何が起こったかわからなかった。ふと視線を落とし、自らの胸の膨らみに白い雫が滴っていることにようやく気づく。
「もっとしてあげたかったのに…」
そう呟く彼女の顔はちょっぴりむくれていた。
「ごめん…とまら、なくて…」
男は情けなさも相まって、顔を真っ赤にさせながら、今にも泣き出しそうにうぅ…と俯いてしまう。
そんな顔を覗き込むように彼女は言う。
「気持ちよかった?」
それはとても優しい響きだった。
「うん…すごく」
「そっか、よかった」
全てを赦してくれるようなその微笑みは、心もそっと包み込んでくれる。
「いつも、ありがとう」
男は自然と言葉を溢していた。
「こちらこそ、ありがとうね」
二人は胸を温かくさせながら、静かに笑い合った。

