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12歳年下の旦那さんと新婚旅行と妊活する話
第22章 新婚旅行7日目 7月13日 ~AM~

残りの赤と青の2本のラインも
左側に折れて曲がって行って。
その先に見えているのが
この施設のメインの建物であろう
現代アートの美術館みたいな、
流線形のアシンメトリーな形が
特徴的な感じの建物で。
凄いカラフルな原色が使われた
モザイクアートが壁面と柱に施されていた。
幾何学な模様な部分もあるが、
蝶々やハイビスカスが描かれている。
私がその壁画を見ていると、
旦那さんが声をかけて来て。
『巴、これ…見て下さいよ。
このタイル…ガラスになってますよ』
そう言われて建物の方に近づいて
まじまじとタイルを見てみると
ツヤッとした光沢のある
ガラスで出来ているのがわかる。
「本当だ…これ全部ガラスで
出来たタイルなんだ…」
その表面を指で撫でると
ツルツルした手触りをしている。
『巴、こっち柱の根元の所
シーサーが埋め込まれてますよ』
柱にもガラスのタイルで模様が
描かれているんだけど、根元だけ
ちょっとテイストが違っていて
一段…細くなっている部分に
やちむんが埋め込まれている。
色々な色合いのやちむんが
柱の根元に埋め込まれているけど
所々にシーサーの顔がある。
『なんかちょっと…可哀想な…
気がして来たんですけど…、
この柱を守ってるって事ですかね…』
とりあえず中に入りましょうかと
旦那さんに言われて、
そのガラスのタイルのアートが
カラフルなメインの建物に入った。
自動ドアをくぐって中に入ると
入ってすぐの所にフォトスポットがあって
そこで記念撮影をした。
ここにガラス工房での
体験の受付をしてるみたいで。
旦那さんが一緒に
オリジナルグラスをお揃いで
作りたいと言って来て。
オリジナルのグラスだけじゃなくて
他にも色々とクラフト体験が
出来る施設みたいなんだけど。
『巴は…憶えてないかも…
知れないんですけど…、前に
かなり飲んで酔っ払ってた時に…
雄介さんの所に置いて来たって言う
沖縄で作ったグラスはやっぱり
捨てられちゃったのかなって
そんな話を…してたんですよ…僕に…』
憶えてないかも知れないと
旦那さんが前置きしてたけど、
私には…その…記憶は全く無くて。

