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12歳年下の旦那さんと新婚旅行と妊活する話
第32章 番外編 私と旦那さんの結婚記念日 セトレ編

「ねっ、ねぇ…今日も…
プロポーズプランなの?」
『いえ、今日は…結婚記念日の
アニバーサリープランで予約しましたよ』
私達がチャペルの入口の前に来ると
ドアの前に居るスタッフさんの
顔に見覚えがある。
チャペルの中に入ると……
1年前の……あの時の同じ…
マジックアワーに染まる世界があって。
その中には…、私と旦那さんだけで。
『毎年指輪を贈ろうかとかって
思ったんですけど…、巴は
そんな指輪要らないよって
言いそうだなて思ったんですよ…。
バラの花束…100本も…
置き場所とかに困るって言われそうですし』
だから…っと言うと…
旦那さんが…チャペルの座席の上に
置かれていた1輪の赤いバラの
プリザーブドフラワーの花束を取って。
『毎年…1輪ずつ…枯れないバラを
巴に贈ろうかなって…。ああ、もちろん
意味が悪い本数になっちゃう年は
2本とか3本とかにしますね?』
「それって…毎年って事?」
『ええ、毎年…ここに
結婚記念日に来ましょうよ』
「でも…何で今日?だって今日は…」
1日前の8月25日…
旦那さんが間違えて…今日に
セトレを予約しちゃったとも思えないし。
『いえ、正直悩んだんですよ…僕も
でも……あっちも…ここと
同じぐらい…また行きたいって
僕が思ってたホテルなんで。巴…』
旦那さんがこっちの顔をじっと
見つめて来て、どきっとしてしまった。
『僕と……1年間…夫婦をしてくれて
奥さんをしてくれて、
ありがとうございます。
また、今日から…1年…、
仲良く…毎日過ごしましょうね?』
そう言って旦那さんがこっちに
差し出して来てくれた
赤いバラのプリザーブドフラワーを
私は受けとって頷いた。
そのまま旦那さんと見つめって
マジックアワーに染まるチャペルで、
2人だけの誓いのキスをした。
した…
したんだけど……。
カシャカシャカシャと…
シャッター音が聞こえて来て。
1年前も…そうだったって
思い出したんだけど…。
その音の方を見ると…
1年前にここに居た
プランナーさんの姿があって。
恥ずかしくて顔が真っ赤になちゃって
そそくさと…チャペルを後にすると。

