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社長は彼女の“初めて”を知っている
第1章 仮面の女

「玲奈」
加賀見さんの声が、少しだけ低くなった気がした。
呼ばれて顔を上げた瞬間──
次のキスが降ってきた。
今度は、加賀見さんから。
何の前触れもなく。
何の言い訳もなく。
唇と唇が触れ合い、一度、そしてまた角度を変えて、二度、三度……
まるで、私の唇の形を確かめるように。
熱が、じわじわと染み込んでくる。
力は強くないのに、逃げられない。
むしろ……抗いたくなかった。
唇が離れたとき、私は何も言えなかった。
息が上手く吸えない。
心臓の音ばかりが大きく響いてる。
「……演技に必要だろ。」
彼がそう言ったかどうかすら、曖昧だった。
それくらい、頭の中が真っ白で、何も考えられなかった。
加賀見さんの声が、少しだけ低くなった気がした。
呼ばれて顔を上げた瞬間──
次のキスが降ってきた。
今度は、加賀見さんから。
何の前触れもなく。
何の言い訳もなく。
唇と唇が触れ合い、一度、そしてまた角度を変えて、二度、三度……
まるで、私の唇の形を確かめるように。
熱が、じわじわと染み込んでくる。
力は強くないのに、逃げられない。
むしろ……抗いたくなかった。
唇が離れたとき、私は何も言えなかった。
息が上手く吸えない。
心臓の音ばかりが大きく響いてる。
「……演技に必要だろ。」
彼がそう言ったかどうかすら、曖昧だった。
それくらい、頭の中が真っ白で、何も考えられなかった。

