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社長は彼女の“初めて”を知っている
第1章 仮面の女

そしてある日、私は夜ドラマへの出演が決まった。
ジャンルはラブストーリー。主演は私と、今注目の若手俳優・遠藤翼くん。
それからというもの、打ち合わせや本読み、衣装合わせに日々翻弄されることになった。
撮影はまだ始まっていないけれど、準備だけでスケジュール帳は真っ黒。
でも、不思議と嫌じゃなかった。
初めての本格的な演技の仕事。
“恋を知らない私が、恋を演じる”。どこか皮肉だけど、胸は高鳴っていた。
相手役の遠藤翼くんは、劇中では“クールな王子様キャラ”を演じるけれど、素の彼は驚くほど気さくで、おしゃべり好きだった。
歳も近いせいか、控室での雑談も自然と増えていった。
「ドラマやってるとさ、主人公のふたりがくっついてほしいとか、言われない?」
ペットボトルのキャップを回しながら、翼くんが笑う。
あどけなさと色気が同居したその笑顔は、ファンに愛される理由がよくわかる。
ジャンルはラブストーリー。主演は私と、今注目の若手俳優・遠藤翼くん。
それからというもの、打ち合わせや本読み、衣装合わせに日々翻弄されることになった。
撮影はまだ始まっていないけれど、準備だけでスケジュール帳は真っ黒。
でも、不思議と嫌じゃなかった。
初めての本格的な演技の仕事。
“恋を知らない私が、恋を演じる”。どこか皮肉だけど、胸は高鳴っていた。
相手役の遠藤翼くんは、劇中では“クールな王子様キャラ”を演じるけれど、素の彼は驚くほど気さくで、おしゃべり好きだった。
歳も近いせいか、控室での雑談も自然と増えていった。
「ドラマやってるとさ、主人公のふたりがくっついてほしいとか、言われない?」
ペットボトルのキャップを回しながら、翼くんが笑う。
あどけなさと色気が同居したその笑顔は、ファンに愛される理由がよくわかる。

