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社長は彼女の“初めて”を知っている
第1章 仮面の女

「言われますね。でも……現実はそんな簡単じゃないですよね。」
「それなー。プライベートと仕事は別、って思うけど、入り込むとわかんなくなる時あるし。」
「……翼くんは、そういう経験あるんですか?」
私が何気なくそう聞くと、彼は一瞬だけ視線を外した。
「まあ、ちょっとね。」
笑ってごまかしたその表情に、恋の残り香のようなものが滲んでいて、私は少しだけ羨ましくなった。
「玲奈ちゃんは? どんな人がタイプ?」
「えっ……」
少し考えてから、私は言った。
「誠実な人……ですかね。ちゃんと向き合ってくれる人。」
そう。私はこの仕事をしている限り、スキャンダルなんて絶対にダメ。
交際相手がいるだけで仕事が減ることだってある世界。
軽率な恋なんて、命取りになる。
「それなー。プライベートと仕事は別、って思うけど、入り込むとわかんなくなる時あるし。」
「……翼くんは、そういう経験あるんですか?」
私が何気なくそう聞くと、彼は一瞬だけ視線を外した。
「まあ、ちょっとね。」
笑ってごまかしたその表情に、恋の残り香のようなものが滲んでいて、私は少しだけ羨ましくなった。
「玲奈ちゃんは? どんな人がタイプ?」
「えっ……」
少し考えてから、私は言った。
「誠実な人……ですかね。ちゃんと向き合ってくれる人。」
そう。私はこの仕事をしている限り、スキャンダルなんて絶対にダメ。
交際相手がいるだけで仕事が減ることだってある世界。
軽率な恋なんて、命取りになる。

