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純潔の檻 ―敵国の騎士に囚われて―
第2章 純潔の夜

その夜、私はゼノの私室に通された。
重厚な扉が閉まる音が、なぜか遠く聞こえる。
部屋の中は広く、そして異様に静かだった。
高級な絨毯、磨き上げられた家具、天蓋付きのベッド。
何を見ても美しく、華やかだった。
だが、どれだけ豪奢でも、私には牢獄にしか思えなかった。
脱がされることを想定していたのか、用意された薄桃色の寝衣は、肌の線が浮かび上がるほどに薄い。
私は迷いなくそれに袖を通し、ベッドの中に入った。
私はもう、戦利品。
だったらせめて、戦利品らしく振る舞おう――
心を切り離すように、理性で自分を保っていた。
しばらくして、扉が開く音がした。
ゼノだった。
彼は黙って部屋に入り、私の横のベッドの端に腰を下ろした。
しばしの沈黙のあと、彼の手が私の髪に触れた。
重厚な扉が閉まる音が、なぜか遠く聞こえる。
部屋の中は広く、そして異様に静かだった。
高級な絨毯、磨き上げられた家具、天蓋付きのベッド。
何を見ても美しく、華やかだった。
だが、どれだけ豪奢でも、私には牢獄にしか思えなかった。
脱がされることを想定していたのか、用意された薄桃色の寝衣は、肌の線が浮かび上がるほどに薄い。
私は迷いなくそれに袖を通し、ベッドの中に入った。
私はもう、戦利品。
だったらせめて、戦利品らしく振る舞おう――
心を切り離すように、理性で自分を保っていた。
しばらくして、扉が開く音がした。
ゼノだった。
彼は黙って部屋に入り、私の横のベッドの端に腰を下ろした。
しばしの沈黙のあと、彼の手が私の髪に触れた。

