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ラスト・セックス
第4章 4日目
「もしもし」
「あ、白石さん。誠に申し訳ないが今夜1件仕事があるんだ」
上司からだった。
「今日まで夏休みですけど」
「わかってる。今夜の仕事1人コロナ出ちゃって」

「コロナか・・・わかりました。時間は?」
「新宿のキングプラザホテルで18時から20時だ。ボディガードだから誰でもいいわけにいかず、元SPの白石さんしか適任はいないんだ」
「それで、誰を護衛するんですか?」
「大岩大五郎だ」
「大岩って元官房長官の?」
「ああ」
「だったら警察は?」
「民間人だから断られた」
「でも大岩は嫌だ、課長だって私の過去知っているでしょ?」

ジャックは元SPだった。5年前現職の頃、官房長官だった大岩のSPをしたことがあるのだが、こともあろうに一緒に護衛した女性SPに手を出したのだ。それでその女性はPTSDになり退職した。

「わかっている。それを承知で頼んでいるんだ」
「大体、一体誰が大岩を狙うんですか?」
「何もないと思うが、要請があれば仕事だからやらないわけにもいかない」
「わかりました」

最高に乗ってるときに・・・。

「SHINOさん、ごめん。仕事入っちゃった」
「仕事って何?」
「俺さ警備員なんだ。コロナで欠員出て急に今夜仕事入っちゃって」
「いいよ仕方ないよ。泊まり?」
「いや21時には帰ってこれると思う」
「それなら私夜ごはん作って待ってる」
「悪いね。ありがとう。料理楽しみだ」

そして、二人はジャックが出発するまでまた何度もセックスをした。
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