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ラスト・セックス
第4章 4日目
今夜は大岩大五郎の喜寿の祝いが、新宿にあるキングプラザホテルの個室で行われていた。人数は10人程度で意外と少なかった。今年大岩が息子さんを亡くして内々の少人数になったとのことだった。

警護はジャックを入れて3人。集団の左右と後ろに配置してある。本当は前にも1人に欲しいのだが、大岩が視界を塞ぐなと言ったため3人となった。ジャックは側面の右側に位置していた。ホテルに着いて個室までは事なきを得た。2時間ほど会の最中はドアの前で待った。これがえらく疲れる。ただ立ってるだけというより、歩いたり、車で移動のほうが集中力は高まるのだ。SPではないので拳銃は持てない。防弾チョッキは暑くて着なかった。

20時過ぎ、個室から大岩を先頭に集団が出てきた。ジャックら3人は来た時と同じ配置につき、一緒に進んでいく。ロビーに来ると広い空間になる。辺りを隈なく目視する。玄関まであと20メートルの所で一人の男が外から入ってきた。見覚えがあった。戸坂剛、ごうちゃんだった。

「大岩覚悟!」
戸坂は腰に挟んだ拳銃を取り出しだ。
「やめろ、ごうちゃん」
戸坂はジャッキーに気づいた。
「ジャッキー、どけよ」
大岩は床にうずくまってぶるぶる震えてる。ジャックは戸坂に向かって突進していった。とにかくごうちゃんに殺人者になってもらいたくなかった。しかし、無情にも戸坂にあと1メートルの所で拳銃が発射され、ジャックの心臓に命中した。そのままジャックは戸坂に抱きついて取り押さえた。戸坂は呆然として拳銃を捨てた。警護についた残り1名が警察に、も
う1名が戸坂を取り押さえるとジャックは安心したように笑みを浮かべ、床に倒れ込み、そのまま絶命した。ホテルのロビーは騒然として床にはジャックの血が一面に広がった。

SHINOはテレビの臨時ニュースですべてを知った。泣き崩れた。
「ジャック、私まだ満足していない。早くやろうよ。ジャック」
SHINOは叫んだ。訳もなく全裸になって目を閉じてジャックを想像して、そしてオナニーを始めた。
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