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僕の愛する未亡人
第10章 はじめての二人の夜
佳織は目を閉じ、抵抗するどころか、理央に体を委ねてしまう。
理央は下腹部の敏感な部分を刺激しながら、指先を胸元に這わせる。佳織は体をくねらせ、声を抑えきれずに甘い声を漏らす。

「ん、両方……! 気持ちいい……」

佳織の腰が理央の指の動きに合わせて小刻みに震える。唇を噛みしめ、声を抑えようとするが、甘く切ない吐息がどうしても漏れてしまう。

「んっ、あ……ぁっ……だ、めっ」

腹の奥が焼け付くように熱い。理央の指と唇が同時に敏感な部分を刺激するたび、佳織の体はびくん、と跳ねた。
理央はその反応を見逃さず、さらに指先の動きを微妙に変えて刺激を増す。佳織は腰を持ち上げ、体全体で快感を受け止めながら、ついに甘く切ない声を上げた。
――腹の奥が締め付けられる。呼吸が整わない。次第に体がふわふわと浮く感覚が訪れる。体が動かない。
絶頂を迎えたことに気づいているはずなのに、それでも理央はそこにキスを落とし続ける。

「ぅ……離して、おかしくなっ……ちゃうから……」

涙目で訴えると、理央はゆっくりと起き上がり、佳織に体を密着させるようにして横たわる。
佳織は肩を引き寄せて、自らの額を理央の額に軽く押し当てた。

「気持ち……良かったけど……おばさんの、嫌じゃない……?」

「旦那さんだって、本間さんのことおばさんなんて思わなかったでしょ? 僕も同じ。ぐちゃぐちゃにしたくなる」

「……そういうこと言うの、ずるい」

涙目で、恥ずかしそうに佳織は目を逸らした。その日、理央はそれ以上求めてこなかった。
理央の優しさに、夫を亡くした心の寂しさが少しずつ埋まっていくのを感じた夜だった。
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