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僕の愛する未亡人
第13章 欲しがる未亡人 本間佳織②
「何で、どうでもいい男にこんなの聞かせるの……嫌」

甘えるような声に、佳織の体に熱が広がり、呼吸が浅くなる。
佳織はスマートフォンを握る手をぎゅっと握り直す。
羞恥心と昂ぶりが交錯し、腹の奥がさらに疼く。とうに、冴子のせいで下着の中は蕩けきっていた。

「……わかった……聞いてるから……」

スマートフォンを持つのとは反対の手で、佳織は布越しに、自らの乳房に触れる。指先が自然と、そのふくらみの頂きに伸びてしまう。

「ふふ。も……ぉ、いれちゃ……ってるけどね…」

冴子がそう言うせいで、指先で乳頭を擦りながら、はぁっと吐息が漏れた。
おそらく、冴子にも聞こえてしまっただろう。

「指……ナカ……んんっ。本間さんに、して欲しい…。本間さんとしたいよ」

今日会った男では満たされず、自分を求めてくれることがたまらなく嬉しかった。

「も…う。男性と…会ったんでしょう?」

その嬉しさを隠すように尋ねる。

「ふ……んん、そ……だよ。いっぱい、突いてもらったけど、オチ×チンの激しいのじゃなくて、本間さんの優しいのがいいの………」

「みんなに言うくせに…」

思わず、佳織は自らの乳頭を摘む指先に力を込める。

「何で……? 言わないよ。オチ×チンが好きなのは間違いないけど、別に人柄とか、信頼とか……そういうんじゃないもん……」

「そうなの?」

「そうだよ。だから意地悪言わないで……声だって、どうでもいい男にわざわざ電話して、聞かせ……ないから…」

冴子が甘い吐息を絶え絶えに吐き出しながら、言う。

「……ほんとに?」

佳織は思わず問い返していた。
声が震えているのが、自分でもわかる。
電話の向こうで、冴子が微かに笑う。その笑いは挑発でも余裕でもなかった。

「……本間さんだから……だよ」

その言葉が、胸の奥に突き刺さる。
罪悪感と安堵、そしてどうしようもない優越感がないまぜになる。
佳織は目を閉じて、唇を震わせた。

「……嬉しい……かも……」

自分でも驚くほど、かすれた声だった。沈黙が一瞬、電話の向こうとこちらを満たす。
それは、どちらが先に呼吸を整えるのか、ためらうような静けさだった。
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