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僕の愛する未亡人
第14章 欲しがる未亡人 本間佳織③
佳織は視線を逸らすように、缶を開け、コーヒーを口に含む。
冴子はふふっと笑うと、膝の上に置かれた佳織の左手に手を添えた。
昨日――頬に触れる前に「触りますよ」と言っていた冴子の慎重さを思えば、その行動はあまりに大胆だった。

「エッチ。見たでしょ、脚」

冴子の声音は冗談めいているのに、息の混じるトーンが妙に甘い。佳織は思わず肩をすくめ、顔を赤らめた。

「あ……も、もう……だ、だって昨日……何したか、わかってる? あたしも、飯塚さんも……」

言いかけた佳織をからかうように、触れていただけの佳織の手を掴むと、冴子は自らの太ももの上に引き寄せた。

「こうやって、してくれたでしょ」

冴子は耳元に唇を寄せて囁く。
柔らかい生地越しに伝わる温もりと、息遣いのせいで、佳織の呼吸が乱れる。
その様子に、冴子は小さく笑うばかりで佳織の手を離さない。
さらにその指先で、佳織の指や手の甲をなぞる。

ほんのわずかな接触なのに、それはあまりに官能的だった。佳織の心臓が跳ねる音が冴子に聞こえてしまいそうなほどに。

「ん……今は……意地悪しないで」

声を絞り出すようにして言うと、冴子はくすっと笑った。

「誘ってきたの、本間さんですよ? ペース乱されてるの、あたしなんだけどな」

冴子は立ち上がると同時に、廊下に背を向け、行為を隠すようにして――佳織の頬に唇を押し当てた。
冴子の唇が触れた瞬間、優越感と背徳感がないまぜになって、佳織の背筋に電流が走る。

「ふふ、ご馳走様。本間さん」

冴子のせいで熱を帯びた頬を、佳織は押さえた。

*

「ふぃーっ、そろそろ帰ろうかなあ」

右隣の理央が独り言が聞こえる。
時刻は十八時前だった。
両手を伸ばして大きく伸びをする姿は、どこか子供っぽく、無邪気だ。

「あたしも……そろそろ帰るけど。一緒に帰る…?」

隣からこそっと佳織は話しかけた。
理央はふと顔を上げ、キラキラと目を輝かせながら、佳織に視線を向けた。
その笑顔に、佳織は少しだけ心をほどかれるような感覚を覚える。
理央の最寄り駅は、佳織の自宅の最寄り駅から二駅先だ。
必然的に同じ路線に乗ることになる。
満員電車の中、走行中のカーブで佳織は理央に寄りかかってしまう。
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