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僕の愛する未亡人
第8章 はじめての夜
あまりの疲労感から、理央は座布団を枕にして眠ってしまった。
密かな情事のあと、佳織が引き戸を開く音がする。

「疲れて寝ちゃったみたいです」

何事もなかったように笑って、「何か手伝いますか」と佳織に声をかける。

「ううん、テーブルのもの…そのままにしておいていいよ。飯塚さんは寝るの、あたしの寝室でいいかな?」

佳織は理央の体にひざ掛けをかけた。その行為はどこか優しくもどこか意味深で――冴子の胸に小さなざわめきが走った。

「――すみません、今日は色々借りてしまって」

使い捨ての歯ブラシを貰い、歯を磨いたあと、冴子は二人で佳織の寝室に向かう。
寝室の明かりをつけて、部屋に入る。
壁にはシンプルなウォールラックが取り付けられ、必要最小限の小物や、スーツなどが整然と並んでいる。
右手にはダブルベッドが縦に置かれている。その横には小ぶりなサイドチェストがあり、その上には明かりを落としたスタンドランプ。
かつては亡き夫の荷物で占められていたであろう空間は、今はすっかり片づけられていて、どこかがらんとしている。
整いすぎた静けさが、かえって空白を際立たせていた。

「お水とか飲みたかったら……適当に。このリモコンで、部屋の明かり付くからね」

佳織は微笑んでリモコンをサイドチェストの上に置いた。
冴子が先にベッドの奥に潜り込むと、佳織も足を差し入れた。
それでも佳織はまだ明かりを消さなかった。冴子を見つめ、指先でそっと首元の痣をなぞる。

「気になりますか。さすがに、これはスカーフしないとまずくて」

何でもないように、冴子は答える。

「体もすごいんですけど……ケインでぶたれたから」

佳織はケインの意味が理解できなかった。
掛け布団を少し押しのけて、ためらいがちに冴子のTシャツの裾にそっと触れた。
腹の辺りには、その「ケイン」とやらでぶたれたという痣が残る。
唇をきゅっと噛むと、その痕に指先で触れる。

「心配しないで下さいね。好きでやってるから」

「ん、さっき……あたしのせいだって言ってたけど、どういうこと」

「ふふ……あのバカな後輩が、本間さんのことばっかり話すんですよ。仕事集中できないからって、話聞いてただけなんですけどね」

そこで一拍おいて、冴子は佳織をじっと見つめた。

「でも仕事に真面目な本間さんが、もし乱れたらって……あたしも想像しただけです」
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