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僕の愛する未亡人
第8章 はじめての夜
顎に当たる佳織の毛先がくすぐったい。
肩を撫でられる度、彼女の体に触れたくなる。だが、乱れた彼女をもう知ってしまっているせいだと言い聞かせて、冴子は息を飲む。

「したくないなら、仕方ないじゃないですか。無理にすることじゃないです。まあ今日、あたしは強引に触っちゃったんですけど……」

言い終える前に、佳織の手が肩から背中に滑る。
そして胸元に埋められていた顔もずらし、顎の下から首にかけて幾度も唇をついばまれる。

「本間さん……?」

佳織は自ら冴子のことを求めている――。それが確信に変わる。
真面目な彼女が、愛しい理央ではなく、自分の体に触れるとは思わなかった。そのことが信じられず、この状況が飲み込めずにいる。

「変な気持ちのままなの、ずっと……。収まらないの。飯塚さんのせいだよ」

二人の頬が触れ合う。今日のことが勢いだったとはいえ、理央がいなければ、冴子だって彼女に触れたりはしなかった。
抗うべきだとわかっているのに、頬に触れる佳織の肌が心地いい。
次の瞬間、佳織の唇がすぐそこに迫っていることに、冴子は気づいた。

「――だめです」

冴子は咄嗟に手を伸ばし、佳織の口元に手のひらを宛てがう。

「さっきは……三人だったから大丈夫だったんでしょう? あたし、佐藤くんに怒られちゃいます」

言いながらも、手のひら越しに感じる佳織の吐息が熱くて、冴子の指が小さく震える。
佳織はその震えを見逃さず、口元を覆う手に自らの指先を添える。そして冴子の手のひらにそっと唇を押し当てた。
たったそれだけのことなのに、冴子は視線を逸らす。

「むしろ、飯塚さんのことは受け入れてるってことじゃない? 飯塚さんに……全部見られたし」

「そ、それはごめんなさい……」

冴子の声は弱々しく、まるで叱られた子供のようだった。
佳織は首を振り、冴子の手を外すと、そのまま両手で彼女の頬を包み込む。

「謝らないで。……あの時、飯塚さんがいたから、佐藤くんとあそこまで出来たんだよ」

切れ長の瞳が、真っ直ぐに冴子を射抜く。その視線の強さに、冴子は言葉を失う。追い詰められた冴子は、壁に軽く背中が当たる。

「本間さん……近いです」

ようやく声を絞り出すが、佳織は頬に添えた手を離さず、むしろ距離をさらに詰める。

「あたし、今……佐藤くんのことなんて考えてないよ」

「だ、だめですってば……」
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