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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第20章 愛される資格。
「こんな、恥ずかしくて死んじゃいそう……」
どれくらいの間、布団にくるまって身悶えていただろう。
心ここにあらずといった感じだったから、ドアが開いたことさえも気づかなかった。
「澪ちゃん、食事の用意ができたよ」
突然上から唯斗さんの声が振ってきて、くるまっていた布団を少し下ろされる。
あたしの背中にクッションを当てて状態を楽な体勢に整えてくれた。
あ、あわわわわっ!
あたしは内心もうどうしたらいいのかドギマギしっぱなし。
だってすぐ傍には好きな人の顔がある。
こんなの、すっごく緊張するんですけどっ!!
緊張のあまり呼吸が速くなる。
あたし、すっごい不審者みたい!!
だけど止められるはずもなく、どうしようかと焦点が合わないまま、視線が行ったり来たりを繰り返す。
「あまりそういう顔、しないで。可愛いんだけれどね、もっと食べたくなるから……」
「――っへ!?」
食べっ!?
「唯斗さん……んぅう」
……ちゅ。
はい。
キス、されました。
しかも、下唇を食まれて、舌でなぞられた後、しっかり唇を塞がれてしまう。
「ん、うう……」
余計に心臓バクバク言っちゃうよっ!
それにあたし、まだ洋服も何も着てないままなんだ。
それが余計、恥ずかしい気持ちに拍車をかけてくるわけで……。
早く服、着れば良かったと後悔するものの、何分あたしは好きな人は唯斗さんだけだったからこういう経験が全くなかったわけで、酷いよ。

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