この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
魅惑~甘く溺れる心と身体。
第20章 愛される資格。
「は……い」
不安はたくさんあるけれど、ここで逃げても仕方がないのは事実だ。
それに、唯斗さんがお父さんに話すっていうことは、それだけの覚悟があるっていうこと――。
そういうふうに思っても、いいよね?
そこまであたしとの将来を考えてくれているんだって思えば、胸が締めつけられる。
あたしに残された道は、唯斗さんを信じるしかない。
……コクン。
頷いた。
「大丈夫、大丈夫だよ」
不安で胸が押し潰されそう。
「っふ、ぇ……」
目頭が熱くなって涙が溢れる。
「俺がいる、ずっと一緒だ……」
そんなあたしの頭を広い胸にそっと引き寄せて宥めてくれる。
あたしは目を閉じて、どうかお父さんが理解してくれますようにと願うばかりだった。
《愛される資格。・完》

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


