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美味しいサンドイッチの作り方
第28章 7日間が…終わる時
『あ~あ、このまま時間
止まっちまったらいいのにな~』
『光は夏休みが終わる前に
なったら、毎年そんな事
言ってるよね?まだ2週間
夏休みあるんだし、まだ
僕達3人の夏は…終わらないでしょ?』
夏の終わりのあの…ちょっと
物悲しいあの感じに、
今感じてるこの気持ちは似てる。
暑い暑い夏は…まだ続くのに
なんかひと夏が終わっちゃうような
そんな…感傷を…胸に残していた。
『なゆ、俺は外のガレージまで
ふたりの事出迎えに出るから
なゆは玄関で迎える係な』
『僕は2階で勉強してるから、
なゆた達の話声聞いて遅れて
気が付いて出迎えに来る感じにするから』
と、光と翔のそれぞれから
誠さんとママを出迎える算段に付いて
説明をして貰ったんだけど…。
翔がスマホを…確認してて。
何かを調べているみたいで。
『光、後…10分も家まで
掛からないくらいだよ』
「翔、何を見てたの?」
『ああ、これ?父さんと
なつなママのスマホの
GPS情報をね。僕のスマホから
見れるようにしてあるから』
今どの辺りに居るか…って言うのが
地図上に表示されるみたいで。
後10分ほどで帰って来るみたい、
後10分したら丁度16時半ごろだから
予定通りって感じだけど。
私のスマホのLINEの通知音が
なって、ママから後10分ほどで
お家に帰るよってLINEが来てた。
そのママからのLINEは
私達…3人の…7日間が…
後10分で終わる…のを示していて。
こんなに……何かの時間が
終わってしまうのを…惜しんだことって
今まで生きてきた中であったかなって。
終わらなかったらいいのに…なんて
そんな風に考えていても
1分、1秒…と着実に…
終わりの時間が…迫って来ていて。
『んな、顔すんなよ。なゆ』
『そうそう、そんな悲しそうな顔
しないでよ。なゆた』
そう言って私の手を
2人がぎゅっと握ってくれて。
ちゅ♡ちゅ♡と頬の右側と
左側からキスをされる。
『よっしゃ!んじゃ…俺外行くから
翔は、部屋戻れよ?なゆは玄関な』
そう人員配置を光が確認して、
今から試合でも始まる前みたいだ。

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