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銀狼
第6章 獣の愛

「…んんっ…ハァ」

「…っ…愛が欲しければくれてやろう」

「……!?…んッ」

口腔に侵入した舌を強引に深くねじ込まれ、唇は密着し、セレナは呼吸もままならない。

逃げ惑う彼女の舌もすぐに捕まりきつく吸われる。

押しのけようと男の胸板を押すが意味はなく、彼女は思わず爪を立てた。


…銀狼の陶器のような白い肌に深紅の血がにじむ。


それでも彼は気にする素振りを見せなかった。



「‥‥ハァ‥‥…ンむ…う」

「……」

「……ッ…!‥‥ハァ‥‥ぁッハァ‥‥」



やめて…こんな

こんな、甘いキスをしないで……!!



激しさがやんだかと思えば

優しく絡んでくる男の舌──。

余裕のないセレナは従順にそれを舐めるしかなく、目頭をじんわりと熱くしながら翻弄され続けた。



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