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町娘の私が獅子獣人の番にされることになりました
第3章 「ここから逃してあげるっていったらどうする?」
無理やり連れてこられたあの日から数ヶ月が経ったある日のこと─。

庭のベンチに腰掛けていると
「君がエマさんだね」 
私より少し年齢が上くらいだろうか…リカルドと同じ髪の色をしている、人間に耳だけ生えたような容姿の人型の獣人だった。細いが鍛え上げられた体付きだ。顔もすごく整っている
「あ、はい。」
「ここいいかな?」
「はい。どうぞ」
「リカルドの恋人なんだって?」
「い!いえ、恋人では…」
「あれ?違うの?」
「違います…」
「ふーん…ジロジロ見てなに??惚れちゃった?」
「すみません、人型は珍しいかったもので。」
「リカルドの見てるでしょ?」
「見てません。」
「なんで?」
「いや…なんとなく?」
「見たくない理由があるの?」
「最初から獣姿でしたし人型に違和感があるというか…私もよくわからないですが」
「…ふーん、えまちゃんさ、ここから逃げたいって思わないの?」
「え…そうですね…もう帰る場所もないですし…逃げたらまたリカルドに捕まっちゃうのでもう逃げませんかね」
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