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月光の宴 ミッドナイトプール・サスペンス
第1章 月光の宴 ミッドナイトプール・サスペンス
 どれくらいの時間が過ぎたのか分からない。

 か弱い雌の中に体液を思う存分放出した男たちが満足してようやく僕から離れた時、僕はプールの外壁にもたれて崩れ落ちた。

 首元まで冷たい水に浸かりながらも全身が熱く火照り、震えが止まらなかった。

 心は空っぽで、羞恥と快感の残響だけが残っていた。


 男たちは笑い合いながらプールから上がり、闇の中に消えていった。

 リーダーが最後に振り返り、「またな」と一言残して背を向けた。

 プールの周縁を歩きながら、彼らは僕の痴態の一部始終を録画していた防水のスマートフォンの映像を再生して大声で笑っていた。

 次はあれが僕をここに呼び出す材料となるのだろう。


 僕はただ水面を見つめ、動けなかった。

 この身体は僕を裏切ったのか、それとも僕自身がこの身体の快感に溺れ始めているのか。答えは見つからない。

 月光が水面に揺れ、静寂がプールを包んだ。

 僕は震える手で身体を抱きしめ、立ち上がった。

 更衣室に戻り、服を着ながら、思う。

 この身体をどう受け止めるか、決めるのは僕自身だ。


 だが、今はただ、あの地獄の宴を生き延びられたことに安堵するしかなかった。


 (END)
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