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防音室で先輩に襲われて…
第3章 ちょっとしたハプニング
(高2にもなって親に怒られた話なんてしたから…呆れちゃったかな…?)
乃ノ花はうまい返しの言葉が浮かばずに困っていた。
(そうだよね、先輩が優しいからって甘え過ぎだよ。本当なら先輩の隣で歩いてるのも可笑しいくらいの立場なのに)
「わたしっ…これから放送室で、お昼のアナウンス用に原稿を考えなきゃなので!」
「えっ…」
「失礼します!」
「ちょっと待ってよ急に走り出したら危なっ…」
「あ…!?」
階段を駆け上がろうとした乃ノ花
彼女が肩にさげたカバンの紐が、階段の手すりに引っかかってしまう。
「きゃ‥‥ッッ」
「ク……!」
走り出した勢いのぶんその反動は大きく、乃ノ花は後ろにバランスを崩した。
すかさず受け止めた椎名と一緒に──
誰もいない廊下に倒れ込む。
「…っ」
「…!?そんな…ごめんなさい先輩!わたし、カバンを……!
カバンを手すりに…──ッ、…あ、の………!?」
倒れたことよりも椎名を下敷きにしてしまったことに恐れおののき、すぐに退かなければと焦る乃ノ花。

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