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防音室で先輩に襲われて…
第4章 もうその優しさに甘えないから
「わたしが断るわけないじゃないですか…っ」
「そうなの?」
「そうです」
「嬉しいな。実はさ、今朝…君を困らせてしまったから、怒ってるんじゃないかと思ってね」
「怒ったりしませんよ。わたしのほうこそ先輩を下敷きにしてしまって申し訳ないんです。先輩に怪我させたかもしれないのに……怒っていいのは先輩のほうですから」
「俺は怪我していないし、それに本当は──…」
突然椎名は、座る彼女に向かい大股で近付いた
狭い室内で急に近付かれ、条件反射で、乃ノ花の背が仰け反る
「──!?」
「それに本当はさ──…もっと格好よく君を受け止めて、抱き締めてあげるつもりだったのに……」
顔が近い、近すぎる
でも逃げられない。彼女は腕を掴まれていた。
(先輩……?いつもと、雰囲気が違う)
なんだか、こわい
生徒会長として演台に立つ時とも、友人たちと親しげに話している時とも、今の彼は一致しない。
" 男 " の顔をしている。それは鈍感な乃ノ花にだって理解できるくらい──…クラリときそうな色気だった。

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