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防音室で先輩に襲われて…
第8章 イジメラレ

 洗濯したてのように濡れそぼり、振動する楕円球の凶器を縁取って丸く膨れた下着の内側で──

 とても、とても熱く溶けて、我慢ならないほど疼いてしまっている場所。


(お腹の奥が…熱い……怖い)


「……挿れてみようか」

「……ッ」

「俺のを、奥まで」

「…!!」


 試されている

 この男はこうやって…自分を試して、弄ぶようなことを聞いてくる。

 不正解を選んでしまえば…
 また…おしおきされてしまう


(怖い……)


 椎名が怖い

 自分の身体が怖い


「……。(迷っているのか)」

「…‥ッ…ゃ、ぃ、ゃ、だ……ッ」

「……」


 消え入りそうな声を出し、フルりフルりと首を振る乃ノ花。


「嫌なの?」

「ぅぅ、ぅ‥…ッ、いや、いや、です」


 その目からは…変わらず涙が滝のように溢れる。



「それだけは……許してください──ッ…それだけ は、やめてください……やめて、ください……!」


「……」


「まだ、なの…ッ…」


「……まだ?」


「わたしまだ、したこと、ないから…っ…初めては大事にしないとって、ずっと思っていて……だから」


 いったい何を言い出すのかと思えば…今さらそんな事を知らされたところで、椎名が驚くわけでもない。


 処女だから?初めてだから?……だから?
 ……だから初めては、俺じゃあ嫌だというコトか


「……ハァ、学習しない子だね。
 俺は──…その懇願を聞き入れるような男じゃない」


「っ…!」


「そうやって君がいくら泣いたところで…俺は心を痛めない。わかってるよね?」


「わ、わかって います……わかってる……でも」


「…?」


「で、も……ッ……今の先輩の声は……優しい声に……戻っています」


「──…!優しい声?」



 椎名はローターを押さえる手をそっと離し、今にも消えそうな彼女の声に耳を傾けた。




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