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防音室で先輩に襲われて…
第2章 親切で優しい生徒会長
「──…。(チッ……あのクソ教師、余計なことを)」
「椎名先輩?」
「ああ…なんでもない、大丈夫だよ」
椎名は笑顔をつくろった。
「正直に話すと、廃部の話題がなかったわけではない」
「そう…ですよね」
「でも俺がちゃんと説得しておいた。
『こんなに彼女が一生懸命やってるんだから、もうじき新しい部員が入る筈だ。もう少し待ってもらえませんか?』
ってね。あってるでしょう?」
「本当ですか?まだ待ってもらえるんですか…?」
「そう説得したからね」
「すごい、ありがとうございます先輩…!」
乃ノ花は素直に、喜びを顔に表した。
それを見た椎名も柔らかく笑った。
(椎名先輩…優しいな。わたしみたいに地味ないち生徒の事まで、こうして気遣ってくれて)
上坂はどちらかというと目立つタイプではなかった。いつも放送室にいたから、友人に恵まれていたとも思えない。
だが椎名は違う。顔がよく、性格も頭もいい生徒会長──。誰もが放っておかない存在でありながら、乃ノ花のように目立たない生徒にまで親切だ。

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