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二泊三日の陵辱/浅山知代、十八歳
第4章 徹底的に犯される夜
 知代の部屋に入ってきた権田はエコバッグをひとつぶら下げていた。今日のキャンペーンで使った粗品のひとつだ。スーパーやコンビニなどでレジ袋が有料化した今、エコバッグはプレゼント用品として意外と喜ばれる。安くて軽くて嵩張らない。運営側としてはコスパの良い品のひとつだと言える。
 実は知代もひとつもらった。使用済みの下着や靴下を入れるのに使っている。大き過ぎず小さ過ぎもせず。見た目の安っぽさはともかく使い勝手は悪くはなかった。

 とはいえ権田はそこに何を入れてきたのだろうか。
 知代には想像がつかない。まさか缶ビールでも持ってきたのだろうか。

「コンセント借りるぞ」

 言うや否や父の返事も待たず充電ケーブルをコンセントに差しスマホの充電を始めた。コンセントは鏡の下。そこのコンセントから鏡に寄り掛からせるように権田はスマホを置き、ベッドの縁に座る知代と向かい合うように部屋に備え付けの椅子に腰を下ろす。

 嫌な予感しかしない。部屋着姿を頭から足先まで舐め回すように見られ、知代は小さく身震いする。
 エコバッグから何が出てくるか分からない。しかしわざわざ持ってくるくらいだから自分を辱めるために何かであろうということだけは想像がつく。

「知代」

 権田のいやらしい視線を全身に感じながら不意に名前を呼ばれて、びくんと知代の肩が跳ねた。いつのカニか二人きりの時は下の名前で呼ばれるのが当たり前になっている。

 お前はもう俺のものだ。

 言外にそんな意味を感じる。

 少なくとも明日、東京に帰るまでは。それまでは徹底的に犯し尽くす。
 名前を呼ばれただけで知代はそんな権田の欲望に押し潰されそうになる。

「脱げ」

 簡単に、たった一言。

 それが逆に恐ろしい。

 物扱い。性欲処理。

 そんな言葉が脳裏によぎり、知代の決意をぐらつかせる。
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