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二泊三日の陵辱/浅山知代、十八歳
第5章 外で裸にされ…
 昨夜、どんな声が出ていたのだろうか。知代は記憶にない。

 全神経を集中して必死に耐え、それをも上回る性感を与えたら続け頭の中が掻き乱された。
 ばらばらになりそうな理性を繋ぎ止める。それだけで精一杯。声を抑えるなどとても考えていられなかった。

 それでも何となく覚えているのは挿入された後のこと。

 誰かの気持ちよさそうな声が意識の遠くの方で聞こえていた。あれは自分の声だったと気付いたのは全てが終わって目覚めてから。

 あの声は隣の部屋にまで聞こえていたのだろうか。

 昨夜の自分が悔やまれる。もっと強く気持ちを持っていられれば。
 いや、それ以前に下着を家に忘れてくるようなことをしなければ。

 悔やまれることが多過ぎる。しかも大元の原因は自分なのだというのが悔やんでも悔やみきれない。

 きっとまた坂巻は自分を襲おうとするだろう。
 そのチャンスを伺い続けるに違いない。

 …もしもまた快感に負けてあられもない姿を見せてしまうのではないか。

 襲われるかもしれないことよりも、そういう心配が先に来てしまう。数日前の知代ならば考えられないことだ。
 頭の中に犯され喘ぐ自分の姿が浮かんでしまって知代は狼狽する。

「あ、あの…先に行っててください。私、忘れ物…」

 言うや否や坂巻の顔も見ずにドアノブに手をかける。しかしホテルのドアはオートロック。一度閉まってしまえば鍵を使わなければ開けられない。
 慌てて鍵を持ち直すも手からこぼれ落ちてしまう。拾おうとすると大きな荷物が邪魔をする。

「大丈夫ですか?」

 坂巻に言われて泣きたくなる。誰のせいでこんなに取り乱していると思っているのか。

「大丈夫なので先に行ってください」

 その声はすでに涙声になっていた。
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