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第2章 二人目の陵辱者

「早く握って…触って下さい…」

　焦がれたような声で言いながらも坂巻は知代の方を引き寄せ、再び胸に手を伸ばす。

「く…っ」

　短い悲鳴を知代は唇を噛んで飲み下す。ただ触られただけ。なのに理性では抑えきれない不思議な感覚。性の快感。

　このままそれに飲み込まれたくはないし。そんな姿を見られたくもない。一刻も早くこの時間を終わらせるためには何をしたらいいか。その答えは明白だった。

　まだ性経験の少ない知代は自ら男を射精導いたことがない。数少ない元彼とのセックスも昨夜からの権田の陵辱も、挿入した男が自分で腰を振り性を放出するまで知代はただそれを受け入れていればよかった。権田とのことだってただ耐えて権田が果てるのを待てばよかった。

　しかし今は違う。知代が自ら動かなければ坂巻は終わらない。やり方はなんとなく分かるがそれはまた別の問題。射精の瞬間まで自分で肉棒を握り愛撫するなど考えたこともなかったし、想像もしたくない。

　それでもやらなければならない。恐る恐る腕を伸ばし指を開く。指先が肉棒に触れる瞬間は見ていられなかった。自ら触れる。その行為は耐え難い。まだ触られるほうがましなような気さえしてしまう。

　熱い…

　巨大な肉棒は熱量も高かった。硬度も権田のものより一段階上。若さに支えられた強い性欲は肉棒に血液を集中させすでにはち切れそうになっている。長さもそうだが恐ろしいのはその太さ。いくら女子で指が短いとはいえ知代の親指と人差し指で作った輪より坂巻の肉棒は太かった。

　太く長く、暑く硬い。手で触るのも躊躇わせるほどの醜い存在感。

　それでも知代はこれを愛撫し射精させなければならない。