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甘い飴と甘い鞭
第8章 籠絡
ジェイはあの日から変わってしまった。
――乱暴?粗暴?
そうじゃない。やけに丁寧になった。
朝はいつものように変わらないそのくせ、夜になると人が変わったようになる。
そしてついに、夜遊びもやめてしまった。
「アンタ最近、付き合い悪ィとか言われてんじゃねーの」
「いいや?お前に心配されるほどでもないぜ」
おれは不遜な顔で訊ねたと思う。
本当は訊きたくもないくせ、それじゃ困るから訊いたんだ。
「お前の慰安には都合が悪いよな」
「…………そんなこと言ってない」
ジェイの腕が伸びておれは体を強張らせる。
その指がおれの眦から頬を撫でていく。
「お前が強請ればそれでいい話だろ」
「……言うわけない」
「我慢比べじゃ負けねぇよ」
我慢なんて性じゃないくせに。
おれはジェイをねめつけるけれど、ジェイは小さく笑ってみせただけだった。
週末前夜。おれはジェイが帰ってくる前から怖かった。
何かが起こるとすれば、それはきっと今夜だ。
怖かったから、先に食事を済ませてさっさとリビングに移った。
ベッドルームはもう逃げ場所にならない。
家を出るという選択肢を、ばかなおれは持たなかった。
20時を過ぎてジェイが帰宅したとき、おれはその数時間で慰安をしなかったことに後悔をしていた。
それぐらい、溜まっていた。
ダイニングでがさがさと袋の物音をさせているのを、振り返らずにソファで耳を澄ます。
両腕がすっと後ろから伸びて、おれを抱き留める。
「ただいま。……いい子にしてたご褒美をやろうな」
――乱暴?粗暴?
そうじゃない。やけに丁寧になった。
朝はいつものように変わらないそのくせ、夜になると人が変わったようになる。
そしてついに、夜遊びもやめてしまった。
「アンタ最近、付き合い悪ィとか言われてんじゃねーの」
「いいや?お前に心配されるほどでもないぜ」
おれは不遜な顔で訊ねたと思う。
本当は訊きたくもないくせ、それじゃ困るから訊いたんだ。
「お前の慰安には都合が悪いよな」
「…………そんなこと言ってない」
ジェイの腕が伸びておれは体を強張らせる。
その指がおれの眦から頬を撫でていく。
「お前が強請ればそれでいい話だろ」
「……言うわけない」
「我慢比べじゃ負けねぇよ」
我慢なんて性じゃないくせに。
おれはジェイをねめつけるけれど、ジェイは小さく笑ってみせただけだった。
週末前夜。おれはジェイが帰ってくる前から怖かった。
何かが起こるとすれば、それはきっと今夜だ。
怖かったから、先に食事を済ませてさっさとリビングに移った。
ベッドルームはもう逃げ場所にならない。
家を出るという選択肢を、ばかなおれは持たなかった。
20時を過ぎてジェイが帰宅したとき、おれはその数時間で慰安をしなかったことに後悔をしていた。
それぐらい、溜まっていた。
ダイニングでがさがさと袋の物音をさせているのを、振り返らずにソファで耳を澄ます。
両腕がすっと後ろから伸びて、おれを抱き留める。
「ただいま。……いい子にしてたご褒美をやろうな」

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