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第12章 大人の一歩

「ほんっと、あんたムカつく。」

最近反抗期な妹にいらっとしながら、表紙を覗き込んだ。

(ほんと、大人ぶっちゃって。)

大学生くらいを対象にした雑誌であることに気づいて私は思った。

そして、表紙の目次を見て私は興奮した。

「ねね、後で読ませてよ！シンヤくんの特集してんじゃん！」

シンヤとは私の好きなアイドル。

マナも大好きだから、きっとこれが目的で買ったんだろうとわかった。

「300円ね。」

「はぁ？金とるの！？」

「あったりまえじゃん。これ高いんだから。嫌なら自分で買えば？」

「〜〜200円にして。今月ピンチなの！」

「デートばっかしてるからじゃん？」

(ああ〜もう！ほんと腹立つ！)

私は財布から200円出してマナに差し出した。