この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
『春のにほひ』
第1章 沈丁花の咲く頃…
8
「あ……」
千里さんの舌先が唇を押し分け入ってきて、僕の舌に絡み付いてくる。
そして、甘い蜜の様な……
いや、涙が混ざり、塩辛いキスの味が、僕の心いっぱいに溢れてきた。
こんなディープな、熱い想いの絡むキスは初めてであった…
「あら?」
そして、どうやら、そんなことも千里さんには見抜かれてしまったみたい…
「あら、もしかして……」
「…………」
僕はそんな呟きに、無言で頷く。
「あら、まあ、うふ、キミ、本当にかわいいのね」
「……………」
返す言葉がなかった。
「お酒も初めてよね…
あ、ううん、そういえば、キミのことは何も知らないわ…」
「あ、は、はい…」
それは今さらでもあった。
「あ、あら、もしかして、お酒ヤバかったのかなぁ?」
「あ、いや、いちおう大学二年で二十歳です」
「そう、よかったわ、あ、お名前は?」
「はい、駿です…」
「駿くんかぁ、素敵な名前ね…
わたしは千里、ちさとよ、歳は…うーん、ひみつかなぁ」
そのかわいい照れ笑いに、僕は一気にドキッと心が昂ぶってしまう。
「そうかぁ、よかったわぁ…」
そして千里さんは、そう感嘆の声を呟いてきた。
「え、よかったって?」
「だってぇ、二十歳なんでしょう」
「はい」
「だったらさぁ…
何でもできるじゃん…」
「え…」
そう言ってくる千里さんの目が、明るく…
そして、濡れてきたのに僕は気付く。
何でもできる…
胸の奥で、何かが音を立ててきた。
「あ……」
千里さんの舌先が唇を押し分け入ってきて、僕の舌に絡み付いてくる。
そして、甘い蜜の様な……
いや、涙が混ざり、塩辛いキスの味が、僕の心いっぱいに溢れてきた。
こんなディープな、熱い想いの絡むキスは初めてであった…
「あら?」
そして、どうやら、そんなことも千里さんには見抜かれてしまったみたい…
「あら、もしかして……」
「…………」
僕はそんな呟きに、無言で頷く。
「あら、まあ、うふ、キミ、本当にかわいいのね」
「……………」
返す言葉がなかった。
「お酒も初めてよね…
あ、ううん、そういえば、キミのことは何も知らないわ…」
「あ、は、はい…」
それは今さらでもあった。
「あ、あら、もしかして、お酒ヤバかったのかなぁ?」
「あ、いや、いちおう大学二年で二十歳です」
「そう、よかったわ、あ、お名前は?」
「はい、駿です…」
「駿くんかぁ、素敵な名前ね…
わたしは千里、ちさとよ、歳は…うーん、ひみつかなぁ」
そのかわいい照れ笑いに、僕は一気にドキッと心が昂ぶってしまう。
「そうかぁ、よかったわぁ…」
そして千里さんは、そう感嘆の声を呟いてきた。
「え、よかったって?」
「だってぇ、二十歳なんでしょう」
「はい」
「だったらさぁ…
何でもできるじゃん…」
「え…」
そう言ってくる千里さんの目が、明るく…
そして、濡れてきたのに僕は気付く。
何でもできる…
胸の奥で、何かが音を立ててきた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


