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真衣先生・犯られる
第1章 1
さて、前置きが長くなってきた。
そんな真衣先生の身の上に起こった出来事だ。
それは、3月。
小さな小学校を会場に宴会が開かれた。
今では、学校が会場になって、お酒の場なんて考えられないが、その頃は普通のことであった。学校が、地域の大切な社交場なのだ。
そうなると当然、教員は全員が(半ば強制的に)参加である。

この日は、だんだんと天気が悪くなる予報で、夜半には暴風雪が予想された。しかし、延期にもできない。
別の日は皆の都合が付かない。この後の日程になると、もうそろそろ皆の仕事が始まって忙しくなる時期。そんな事情もあって、宴会は決行となった。

天気が悪くなるので、2次会の校長宅は中止と決まり、校長宅で準備されていた料理やおつまみ、酒も、宴会場である食堂に運び込まれてきた。
この時期の飲み会は、酒の量も進む。
なんたって農家は暇なのだ。ずっと暇な時期を過ごし、若者もオジさん方も、体を持て余している。
この時期は、ある意味、雪と氷に閉じ込められた時期。殺風景な景色。
仕事の達成感もなく、何の楽しみもない日々が続いていた。そんな事情で、酒が進み、時には場が荒れることもある。そんなことを、ぼくは知っていた。

校長、PTA会長、自治会長の挨拶が終わり、乾杯となり、だんだんと場がこなれてくる。やがて、宴会場の所々から話し声・笑い声が聞かれるようになる。
酒が進む。やがて宴会場は騒々しい場となっていった。建物の外ではだんだんと強まる風雪。ごうごうと風が鳴り、横殴りの雪が舞っていた。しかし、その音は宴会場の話し声と笑い声にかき消されていた。

その日も、ぼくは宴会の席で、真衣先生の姿を目で追っていた。離れた席の真衣先生の様子をチェックして、誰と飲んでいる、誰と話している、そんなことがずっと気がかりだった。
サーバーのビールがすごい勢いで消費され、やがて会場のいたるところに酒瓶が転がるようになってきた。

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