この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
影を背負った愛~足りない愛を、君に
第28章 父の日の前夜 ~夢の余韻(start-2day)~彩香編③
夢から約2週間後の父の日前夜の土曜 22時18分 彩香 自宅マンション
彩香はソファの上で膝を抱えたまま、ぼんやりと天井を見つめていた。
テレビの笑い声が遠くに聞こえる。スマホを握る手が、そっと震えた。
(……あの夢、見たのは2週間以上前。
健治さんと初めて結ばれる、前日の朝に見た夢だった……)
逃げて、怖がって、それでも結局健治さんの元へ戻り、結婚し、家族になる——
夢の中の彩香は、あの重くて甘い愛に、完全に溶け込んでいた。
「……はぁ」
彩香は頰を両手で押さえ、熱くなった顔を隠した。
メガネの奥で瞳が潤んでいるのが自分でもわかった。
(話そうかな……健治さんに。
でも、なんて言えばいいんだろう。「私、健治さんと結婚して子供まで産む夢を見ました」なんて……恥ずかしい。重いって思われたらどうしよう……)
指先でスマホの画面をなぞる。
健治さんからのLINEが、まだ開いたままだった。
18:15 健治
彩香ちゃんと休めてるか?
明日夜、楽しみにしてるぞ。
そのシンプルな文面を見るだけで、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
怖かったはずの独占欲も、今はただ温かく感じる。
夢の中で「もう逃がさない」と言われたときの、あの逞しい腕の感触が、
まだ体に残っている気がした。
彩香はソファの上で膝を抱えたまま、ぼんやりと天井を見つめていた。
テレビの笑い声が遠くに聞こえる。スマホを握る手が、そっと震えた。
(……あの夢、見たのは2週間以上前。
健治さんと初めて結ばれる、前日の朝に見た夢だった……)
逃げて、怖がって、それでも結局健治さんの元へ戻り、結婚し、家族になる——
夢の中の彩香は、あの重くて甘い愛に、完全に溶け込んでいた。
「……はぁ」
彩香は頰を両手で押さえ、熱くなった顔を隠した。
メガネの奥で瞳が潤んでいるのが自分でもわかった。
(話そうかな……健治さんに。
でも、なんて言えばいいんだろう。「私、健治さんと結婚して子供まで産む夢を見ました」なんて……恥ずかしい。重いって思われたらどうしよう……)
指先でスマホの画面をなぞる。
健治さんからのLINEが、まだ開いたままだった。
18:15 健治
彩香ちゃんと休めてるか?
明日夜、楽しみにしてるぞ。
そのシンプルな文面を見るだけで、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
怖かったはずの独占欲も、今はただ温かく感じる。
夢の中で「もう逃がさない」と言われたときの、あの逞しい腕の感触が、
まだ体に残っている気がした。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


