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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第29章 父の日の前夜 ~夢の余韻~(start-1m) 健治編①
初夜を迎えてから半年後
彩香は健治のマンションで一緒に暮らしていた。

神奈川区の1LDKから、健治の保土ヶ谷区の2LDKへ自然と移り住む形になった。

社員たちの間では「うすうす公認」の社内カップルだ。
課長と部下という関係に多少の視線は集まるものの、
社内恋愛自体は認められている環境で、周囲も温かく見守ってくれていた。

彩香の一途さは、付き合ってからも日増しに強くなっていた。

朝は健治より早く起きて弁当を作り、夜は疲れて帰ってきた健治の肩を揉みながら
「今日はどんな一日でしたか?」と優しく尋ねる。

好き避けだった頃のぎこちなさはすっかり消え、健治の前では素直に甘え、
時折見せる照れ屋な笑顔が健治の胸を締め付ける。

一方で健治の独占欲と保護欲も、抑えきれないほど高まっていた。

会社ではなるべく彩香に近づきすぎないよう自制しているが、
残業で遅くなれば必ず迎えにいき、

他の男性社員が彩香に親しげに話しかけるのを見ると、無意識に眉を寄せてしまう。

家に帰れば、彩香の細い腰を引き寄せ、
むっちりとした太ももに手を這わせながら
「今日は誰かと話したか?」と低く囁くのが癖になっていた。
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