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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第34章 初めての二人の特別な父の日~秘密を打ち明けて~②
しかし——

突然、画面が切り替わった。


『ひぐらしのなく頃に 卒』 第28話 「綿明し編 其の壱」


録画予約を「見るだけ」に誤設定していたため、
予約時間が来て自動でチャンネルが切り替わってしまったのだ。



「え……!?」



彩香の顔が一瞬で真っ赤になり、慌ててリモコンを握りしめた。

「ち、違うんです! これ……!」

慌てて元の野球中継のチャンネルに戻すが、手が震えてリモコンを落としそうになる。

健治さんは少し首を傾げ、「んん?」と小さく声を上げた。

「……今のは?」

「なんでもないです! 本当に! ただの……予約のミスで……」

彩香は耳まで真っ赤にし、目を泳がせながら必死に誤魔化した。
膝の上で指をぎゅっと絡め、声が上ずっている。

「ほんとか?」

健治さんが低く、からかうような声で聞くと、彩香はさらに顔を赤らめて俯いた。

「……ほ、本当です……」

(やだ……見られてないよね? ひぐらし……絶対にバレたくない……!)

健治さんは彩香の赤くなった耳をじっと見て、口元を緩めたが、それ以上は追及しなかった。


少しの沈黙の後、健治さんは彩香の肩を抱く手に力を込め、低く囁いた。


「彩香の部屋が気になるな…… ゆっくり見せてもらっていいか?」

彩香の背筋がびくりと震えた。

(……もう……隠したところも、絶対見られる……!)

彩香は耳まで真っ赤になりながら、健治さんの胸に顔を埋めて小さく頷いた。

「……はい……どうぞ……」
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