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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第34章 初めての二人の特別な父の日~秘密を打ち明けて~②
彩香は耳まで真っ赤になりながら、健治さんの大きな手に自分の小さな手を絡めたまま、
リビングへと案内した。

「……ここが、リビング兼寝室です。狭くてごめんなさい……」

部屋の明かりを少し明るくすると、彩香は恥ずかしさで肩をすくめながらも、
健治さんの反応をチラチラと窺った。

健治さんはゆっくりと部屋を見回し、まずベッドに視線を止めた。

ふわふわのくま、うさぎ、いぬのぬいぐるみ、
そして横浜DeNAベイスターズのマスコットがちょこんと座っている。

「彩香らしい可愛い空間だな」

低く優しい声でそう言われ、彩香は「うわぁ……」と小さく声を漏らして両手で頰を押さえた。

「……もう、意地悪。見ないでください……恥ずかしいです……」

健治さんはくすりと笑い、彩香の頭を軽く撫でた。

次に健治さんの視線が勉強机に移った。机の上の棚には、資格試験の本や参考書が並んでいる。

「ここでいつもリモートワークやZoom会議をしているんだな。それにしても、
勤勉だな……俺も若い頃、基本情報の資格を頑張って取ったよ。あの頃は夜遅くまで勉強してたな」

健治さんが懐かしそうに語ると、彩香は少し嬉しそうに微笑んだ。

「……健治さんも頑張ってたんですね。私、最近また新しい資格に挑戦しようと思って……」

二人は少しの間、資格の話で盛り上がった。
彩香の緊張が少しだけ解け、健治さんの横顔をチラチラ見ながらほっと息をつく。
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