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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第36章 初めての二人の特別な父の日~秘密を打ち明けて~④
彩香の了承を得た健治さんは、
「少し待っててくれ」と言い、マンション近くの駐車場まで荷物を取りに行った。

10分ほどして戻ってきた健治さんの手には、大きめのトートバッグがあった。

中にはパジャマ、次の日の着替え、洗顔料、歯ブラシ、
電動シェーバーなどがきちんと入っている。

彩香はそれを見て、目を丸くした後、胸の奥がじんわりと温かくなった。

「……ほんとに、泊まる気だったんだ……」

嬉しさが溢れて、頰が自然と緩む。
彩香は恥ずかしそうに微笑みながら、健治さんの袖をそっと掴んだ。

「嬉しい……」


寝る準備を終え、二人は彩香の1LDKのベッドに入った。

シングルサイズのベッドは、175cmの健治さんと155cmの彩香が並んで横になると、
かなり狭く感じられた。

彩香は健治さんの広い胸に体を寄せながら、思わずくすっと小さく笑ってしまった。

「……狭いですね……」

健治さんは低く嬉しそうに笑い、彩香をぐっと抱き寄せて意地悪く囁いた。

「狭い方がいいだろ?お前を逃がさないように、ずっとこうして抱きしめていられる」

彩香は耳まで真っ赤になり、健治さんの胸に顔を埋めて小さく身をよじった。

「……もう、意地悪……」

布団の中で、二人はしっかりと抱き合っていた。

彩香は健治さんの胸に頰をすり寄せ、甘えた声でそっと囁いた。

「……人生で一番ステキな父の日でした。
ありがとうございます、健治さん……これからも、素敵な父の日になればいいな……」

彩香が甘えた声で囁くと、健治さんは彼女の頭を優しく撫で、渋く温かい声で答えた。

「これからも作っていくし、続けていくぞ。
彩香と一緒なら、毎年、最高の父の日になる」

彩香は幸せそうに目を細め、健治さんの広い胸にぎゅっとしがみついた。

「……はい……大好きです、健治さん……おやすみなさい……」

小さく囁いた彩香は、健治さんの体温に包まれながら、
幸せそうな柔らかい笑みを浮かべたまま、静かに目を閉じた。

そんな彩香を見て健治さんは幸せそうに微笑みつぶやいた。

「おやすみなさい。彩香。良い夢を。俺も今までで一番素敵な父の日だったぞ。
ありがとう。」

狭いベッドの中で、二人はしっかりと抱き合ったまま、穏やかな眠りへと落ちていった。

父の日の夜は、彩香にとって今までで一番温かく、甘く、愛おしい夜となった。
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