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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第38章 父の日の余韻と、意地悪な愛~二人の甘い月曜日~ 昼編
彩香が発言を終えると、健治さんがゆっくりと頷いた。


「中山の言う通りだな。
セキュリティの要望が増えているのは事実だ。
……特に、一度信頼した相手には深く依存したがる傾向があるからな。
そこをしっかり押さえて、提案に落とし込んでいこう。
中山、よく調べてくれていて助かったぞ。」


表面上は至って真面目で、部下の意見を肯定・フォローする課長らしい発言だった。


しかし、彩香には全部意味深に聞こえた。

(……一度信頼した相手には、深く依存したがる……
って、私のこと……!?)

彩香の顔が一瞬で真っ赤になった。
耳の先まで熱く、膝の上で拳をぎゅっと握りしめる。

(健治さん……会議中に……意地悪すぎます……!)

すると、他のメンバーからも声が上がった。

大迫課長(企画部 別チームの課長)
「俺もそう思う。中山のデータはいつも正確だよな」

森川リーダー

「彩香さん、いいですね。
健治さんに同意されてよかったですね〜」

彩香は心の中で叫んだ。

(……みんな、気づいて……!
お願いだから気づかないで……!)

顔を赤らめたまま、彩香は必死に笑顔を作って小さく頭を下げた。

画面越しに、健治さんがわずかに口ひげの端を緩めているのが見えた気がして、
さらに胸が熱くなった。

(……もう、会議が終わるまで……耐えられるかしら……)

彩香は資料に視線を落としたまま、耳まで赤くした状態で、
残りのミーティング時間をなんとか乗り切ろうと必死に耐えていた。
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