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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第39章 父の日の余韻と、意地悪な愛~二人の甘い月曜日~ 夜編①
その瞬間、後ろから逞しい腕が彼女の腰をしっかりと捕らえた。
「捕まえた」
健治さんの低い声が、耳元で直接響いた。
まだ水に濡れた彼の体温が、Tシャツ越しに背中に伝わってくる。
広い胸板と、逞しい腕の力強さが、彩香を逃がさないように包み込む。
「け、健治さん……! い、急に……!」
彩香は耳まで真っ赤になり、必死に前を向いたまま小さく身をよじった。
見学ルーム前の、一階出入り口の少し奥まった場所。
幸いなことに人通りは少ないが、いつ誰が来るかわからない場所で、
健治さんに後ろから抱きすくめられている。
健治さんは彩香の腰を抱いたまま、濡れた髪から滴る水滴を彼女の肩に落としながら、
低く笑った。
「ずいぶん熱心に見てたじゃないか。
……俺の泳ぐ姿、そんなに好きか?」
「ち、違うんです……! ぐ、偶然……!」
彩香の声は上ずり、足の指までぎゅっと丸まっている。
健治さんは彼女の耳元に唇を寄せ、意地悪く囁いた。
「偶然にしては、ずいぶん長い時間、じーっと見つめてたように見えたがな。
……顔、真っ赤だぞ。会議のときより赤いんじゃないか?」
「もう……健治さん、意地悪……!
ここ、人に見られたら……!」
彩香は小さく縮こまりながらも、
健治さんの逞しい胸に背中を預けるような体勢になってしまった。
濡れた彼の体から漂う、微かな塩素の匂いと、男らしい体温に、頭がくらくらする。
健治さんは彩香の腰を抱く手に少し力を込め、満足げに低く言った。
「逃げようとしたのが悪い。
……今夜は、後で俺のマンションに絶対に来い。
たっぷり、今日の『お礼』をしてやる」
彩香の背中がびくりと震えた。
耳の先まで真っ赤になり、恥ずかしさと嬉しさで瞳が潤む。
「……は、はい……」
小さく、息のような声で答える彩香を、健治さんは優しく、
しかし確実に抱きしめたままだった。
見学ルーム前の一階出入り口で、二人の甘く密やかな時間が、再び始まろうとしていた。
「捕まえた」
健治さんの低い声が、耳元で直接響いた。
まだ水に濡れた彼の体温が、Tシャツ越しに背中に伝わってくる。
広い胸板と、逞しい腕の力強さが、彩香を逃がさないように包み込む。
「け、健治さん……! い、急に……!」
彩香は耳まで真っ赤になり、必死に前を向いたまま小さく身をよじった。
見学ルーム前の、一階出入り口の少し奥まった場所。
幸いなことに人通りは少ないが、いつ誰が来るかわからない場所で、
健治さんに後ろから抱きすくめられている。
健治さんは彩香の腰を抱いたまま、濡れた髪から滴る水滴を彼女の肩に落としながら、
低く笑った。
「ずいぶん熱心に見てたじゃないか。
……俺の泳ぐ姿、そんなに好きか?」
「ち、違うんです……! ぐ、偶然……!」
彩香の声は上ずり、足の指までぎゅっと丸まっている。
健治さんは彼女の耳元に唇を寄せ、意地悪く囁いた。
「偶然にしては、ずいぶん長い時間、じーっと見つめてたように見えたがな。
……顔、真っ赤だぞ。会議のときより赤いんじゃないか?」
「もう……健治さん、意地悪……!
ここ、人に見られたら……!」
彩香は小さく縮こまりながらも、
健治さんの逞しい胸に背中を預けるような体勢になってしまった。
濡れた彼の体から漂う、微かな塩素の匂いと、男らしい体温に、頭がくらくらする。
健治さんは彩香の腰を抱く手に少し力を込め、満足げに低く言った。
「逃げようとしたのが悪い。
……今夜は、後で俺のマンションに絶対に来い。
たっぷり、今日の『お礼』をしてやる」
彩香の背中がびくりと震えた。
耳の先まで真っ赤になり、恥ずかしさと嬉しさで瞳が潤む。
「……は、はい……」
小さく、息のような声で答える彩香を、健治さんは優しく、
しかし確実に抱きしめたままだった。
見学ルーム前の一階出入り口で、二人の甘く密やかな時間が、再び始まろうとしていた。

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