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パステルカラー・オレンジ
第6章 後悔
外は、雨が降り続いていてすでに薄暗くなって来ていた。

千尋は大崎の存在に気づかず、ガラッと教室のドアを開け自分の席に歩いた。
大崎が、後ろを振り返ると俯いた千尋がトボトボと教室に入って来る。


二人はあの日から、会話を交えていなかった。
授業中、休み時間、同じクラスなはずなのに目を合わすこともなかった。
大崎は再び視線を外に戻すと、下校中の生徒が差す傘をぼーっとながめる。


タオルを体育着の中から取り出すと、顔をゴシゴシふきため息を吐いた。
そして席に腰を掛けると、うわっと泣きだした。

教室には、千尋の泣き声と雨の音があるだけだった。


気まずくなった大崎は、ため息を吐くと教室の窓を閉めて鞄を手にとった。


当然、誰も居ないと思っていた千尋は、その音にビクッと身体を動かし慌てて声を抑えて存在する人物を確かめた。


ち「あっ・・・。」


大崎は歩み止めることなく、足早に教室を出て行った。

遠くなる足音。
チクリと痛む胸をおさえて、千尋はもう一度泣いた。
大切なものを壊して、後悔して泣いている・・・そんな気分だった。
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