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国選種付人物語−種付される人妻たち
第2章 友紀子さんと種付人
都心の高級タワーマンションの一室。
友紀子は、目の前のダイニングテーブルに置かれた役所からの書類を不機嫌な目で見つめていた。
結婚して10年。外資系企業のシニアマネージャーとしてキャリアを最優先に突き進んできた彼女には、知的で洗練された大人の女としての自負と、確固たるプライドがあった。
エリート会社員の夫は現在、海外へ単身赴任中である。
お互いに仕事を尊重し合ってきたからこそ、今日までこのライフスタイルを維持してきたのだ。
しかし、少子化対策という大義名分の下、国は友紀子にも種付け人との性交の義務を課してきた。
夫婦ともども、これまで子供を望んでこなかった。
あと1年、40歳になりさえすれば、この義務からも免除されるはずだった。
「今さら、この私に、国が選んだ男と交われっていうの? くだらない……」
勝ち気な口元が不満に歪む。
海外にいる夫にもこの件は伝えてあったが、彼も特に強い関心は示さなかった。
「どうせ形式的な義務だろう? さっさと終わらせてしまえよ」と言い、挙句の果てには「あ、でも、いい男が来ても本気になるなよ」と軽口を叩くほどだった。
いい男が来るなら、まだマシかもしれない。
だが、どうせやってくるのは制度の義務に縛られた冴えない男か、あるいは事務的に手続きを進めるだけの存在だろう。
友紀子はそう高を括っていた。
友紀子は、目の前のダイニングテーブルに置かれた役所からの書類を不機嫌な目で見つめていた。
結婚して10年。外資系企業のシニアマネージャーとしてキャリアを最優先に突き進んできた彼女には、知的で洗練された大人の女としての自負と、確固たるプライドがあった。
エリート会社員の夫は現在、海外へ単身赴任中である。
お互いに仕事を尊重し合ってきたからこそ、今日までこのライフスタイルを維持してきたのだ。
しかし、少子化対策という大義名分の下、国は友紀子にも種付け人との性交の義務を課してきた。
夫婦ともども、これまで子供を望んでこなかった。
あと1年、40歳になりさえすれば、この義務からも免除されるはずだった。
「今さら、この私に、国が選んだ男と交われっていうの? くだらない……」
勝ち気な口元が不満に歪む。
海外にいる夫にもこの件は伝えてあったが、彼も特に強い関心は示さなかった。
「どうせ形式的な義務だろう? さっさと終わらせてしまえよ」と言い、挙句の果てには「あ、でも、いい男が来ても本気になるなよ」と軽口を叩くほどだった。
いい男が来るなら、まだマシかもしれない。
だが、どうせやってくるのは制度の義務に縛られた冴えない男か、あるいは事務的に手続きを進めるだけの存在だろう。
友紀子はそう高を括っていた。

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