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Dilemma
第1章 【あざとい後輩】





「あぁ…マジで好きです、好き、瑞希」


「え、ちょっ…」


「あはは、耳まで真っ赤だ、会社じゃ絶対見れない顔っすね」


「やめて、マジで呼び捨て禁止」


「え〜?ヤダ、こんなレアな先輩見たことないもん」


「誂い過ぎ」


「だって可愛いから」


「その可愛いもダメ」


「俺、ウソつけないんで無理っす、可愛いもんは可愛いって言います」



全部NOでくるじゃん……エンドレスだ
ムカつくから両手で頬を抓んでやった
イケメンがブチャイクになって笑う
「酷い」ってハの字眉になる……



「神倉くんも可愛い」


「え、初めて言われました」


「そう?」


「格好良いは言われ慣れてるんですけど」


「はいはい、そういう事ね」


「あ〜拗ねないで」


「拗ねてないわ」


「ウソですウソです、先輩から言われるの嬉し過ぎて調子に乗りました」



ごめんなさい、と言いながら顔近付けてきて
一度は横向いて拒むも、
お願い許して、と顎クイされて重なる
すぐに離れるけど足りないって目をしてる



「もうダメって言ったじゃん」


「はい、わかってますけどシたくなっちゃって、すみません」



やめてよ、甘い雰囲気
ドキドキが伝染してしまう



「ズルいね、楽しんでるでしょ?」


「…はい、エヘヘ」



お試し期間って話、何処行った?
ずっとこんな感じだよ?
2人きりの時だけ甘いモード
付き合う前から根負けしてる
ズルズルと引きずり込まれそう



会社では変わらない関係性では居るものの
誰かと親しくしているだけで拗ねてたりする
そこが可愛いんだけど周りにバレないかヒヤヒヤ
いや、バレてるけどね
お試し期間だって事は知らないだけで



もしかしたらこの先、彼を好きになって
一緒に居たいと思える日が来るかも知れない
この人だって思えたら
きっと私はその手を離さないだろう
曖昧にしておく気はない
だからこそ真剣に考える期間を設けた



私は彼に対して何を感じ何を与え合うのか



その答えが出るのはもう少し先———










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